市電馬鹿話

アカデミーをつくろう

北海道、そして札幌は新しく、歴史がない。私達はなんとなくそのことを受け入れてしまっていますが、明治以降誕生したものの中には、日本中どの街とも変わらない、古い歴史を持つものがあります。例えばテレビ塔には1年だけですが、東京タワーより古い歴史があります。そしてまた路面電車=札幌市電も、本州と肩を並べる歴史を持っています。

全国各地の路面電車の中には、地域の顔として、地元民に愛されているものが少なくありません。その様子は観光客などにも魅力的に映ります。愛されて育った人間が、魅力的なのと似ています。

そういう路面電車に比べると、札幌の市電は今が一番残念な時期かもしれません。札幌都心の顔だった時代から大幅に路線は減り、ややもすると時代遅れであるとか、遅いであるとかの印象を持たれがちです。せっかくの愛される都心の顔になりうる素材なのですから、効率だけでない、温かい目で見てあげることも大切です。いわば、褒めて育てるのと同じです。

そこで市電アカデミーともいうべき組織を作るのはどうでしょう。そこで行うのは、市電アカデミー賞の選定と顕彰です。札幌の市電については、実は私達が知る以上に、多くの先達によって市電に関する有意義な調査や研究、出版、絵画などの創作活動が行われてきました。これらの活動を顕彰し、その様子を公開することで、市電を愛することに価値があることを知らしめるわけです。

さしあたり今年限りで引退する札幌市電M101形車両などは、主演賞受賞と同時にホール・オブ・フェーム入りの候補でしょう。聞けば、コロナでやむを得ないのかもしれませんが、ラストラン・セレモニー的なものも行われないとか。そんな中で、小さなトロフィをひとつ用意するだけで、有識者やマニアだけが知る市電のより深い魅力が、多くの市民と共有されるようになるかもしれません。

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